パーツ流用・仕事もできる自作ゲーミングPCが熱すぎたので対策してみた😢

Windows11環境で遊んでみたくなったので、手持ちのパーツを流用して、ゲームも仕事もできる自作PCを組み立てることにしました。

使用したパーツは以下ものです。主に2021年春にUbuntuサーバーで検証したときに購入したものです。

種類名前購入時の価格(円)
CPUIntel Core i5 10400 BOX18,756
CPUクーラーi5-10400付属のもの
マザーボードTUF GAMING B460M-PLUS9,430
メモリーCORSAIR DDR4-3200MHz (16GB x 2枚)19,200
ストレージWD Black NVMe WDS100T2X0C (1TB)不明(4年前?)
電源HCG650 GOLD14,828
ケースFractal Design Define R5 Black Pearl12,089
自作PC・パーツ

目次

そんなPCパーツで大丈夫か?

Core i5 10400でゲームはできるか?

CPUはコスパ重視であったため、ゲームで使えるか心配でしたが、いくつかのレビューを見た限りでは問題ないレベルで遊べそうだったので、これにグラフィックボードを追加するだけでいけるのではないかと思っています。

CPUクーラーは付属のもので大丈夫か?

Ubuntu Serverで動作検証しているときは、特に問題を感じませんでした。真夏でもパッケージのインストールや、高負荷時にクーラーが唸りだすくらいでした。ただしアイドル状態の時間が多いのであまり参考になりません。

マザーボードはWindows11に対応しているか?

マザーボードに搭載されているB460のチップセットはWindows11に対応していたので最新BIOSをASUSのサイトからダウンロードして更新しています。

メモリーの容量は?

32GBあれば、仕事でもゲームでも困ることはないかと思います。

ストレージ容量は足りているか?

容量が1TBなので、最近のゲームをいくつも追加すると足りなくなってくるかもしれません。そこは、足りなくなってから、必要に応じてSSDを追加する予定です。

m.2なので耐用年数が心配ですが、あまり使用していないので大丈夫なのではないかと。

そんな電源(650W)で大丈夫か???

電源容量は、追加するグラフィックボードの消費電力によっては交換を検討する必要があります。

今回使用するモニターは、WQHD (2560×1440) 170Hzなので、この環境である程度快適に遊べるグラフィックボードを前提に探しました。RTX3080は4K環境で遊べることを売りとしているので、その1つ下のRTX3070Ti(220W)では、WQHDで快適に遊べると想定して、消費電力も計算して問題なさそうなので、このまま交換なしとしました。

しかし、グラフィックボードを購入した後、大変なことに。

WQHD環境で遊べるグラフィックボードRTX3070Ti

グラフィックボードの価格は、2年ほどずっと高値が続いています。それは、「半導体不足」だったり、暗号資産などの「マイニング」が原因とされていて、ゲーマーが気軽に買える価格ではない状態が続いています。そろそろ落ち着いてくれるといいのですが。

お店で買える最強のグラフィックボードは、RTX3080Tiですが、価格が20万円以上なので、PCを買える金額でグラフィックボードを購入しなければいけないような状況になっています。

ただし、RTX3080Tiが快適にゲームが遊べるとは言っても、RTX3080Tiの性能を引き出すには、CPUがボトルネックにならないようにより高性能なものが必要になったり、消費電力も増えるので、電源の交換も必要にあります。今はパーツ流用を前提にすると、RTX3050, RTX3060, RTX3070Tiあたりが妥当だと思います。

価格、性能、WQHD環境から最適なRTX3070Tiを購入することにしました。

そして運命というかタイミングよくセールがあったので最安価格より安く購入することができました。(本当に感謝)そろそろ、グラボが安く買えるようになってくる兆しだといいのですが。

GeForce RTX 3070 Ti SUPRIM X 8G

GeForce RTX 3070 Ti SUPRIM X 8G
PCケースに組み込んだRTX 3070 Ti SUPRIM X 8G

しかし、購入後に製品ページを見て驚愕の事実が・・・

なんと、消費電力(W)が、310W

推奨電源ユニット容量 (W)が、850W

https://jp.msi.com/Graphics-Card/GeForce-RTX-3070-Ti-SUPRIM-X-8G/Specification

RTX3070Tiでも、オーバークロックしている製品などもあり、消費電力が上位のRTX3080並みのものが多いことを、

買う前に個別の製品のことを知っておくべきでした・・・

ベンチマーク

ゲームのベンチマークと言えば、3DMarkということで、さっそくTime Spyを実行してみました。

結果は・・・・、スコアが平均より2000くらい低い

こ、これは、サーマルスロットリングではないのか?!

「サーマルスロットリング」とは、CPU温度が閾値より上がった時に、CPU温度を下げるために動作クロックを落とす安全装置のような機能です。

3D Mark Time Spy Score

再度実行してハードウェアモニターも見てみましたが、やはりCPU温度が100℃到達しています。

サーマルスロットリングが原因で性能が低下していると見て間違いなさそうです。

HWMonitor

Ubuntu Serverで使っていた時には全く問題なかったIntel純正CPUクーラーですが、RTX3070Tiをケースに入れると爆熱になるようで、まったく使い物になりません。

やはり、爆熱のグラボ(310W)の真上にCPUクーラーがあるでの、グラボから排出される熱で送風しても冷えるはずがありません。

Core i9, i7と違って、TDPが65Wのi5 10400なら純正でも大丈夫かな?と思っていましたが、全然そんなことなかったです。AMD Ryzenに付属されてるWraith Coolerでも難しいかも。 

ただ、良かったこともあり、電源が650Wですが、何度かベンチマークを走らせても動作が不安定になることはありませんでした。HCG650 GOLDが良い電源なのかな?

爆熱グラボの廃熱がCPUを冷やせない原因と仮定した対策

すぐできる対策

  1. PCケースを開けてケース内の温度を下げる
  2. グラボの消費電力を下げて廃熱を減らす
  3. G-SYNC対応ディスプレーなので設定ありにする(ただし、リフレッシュレート以上のfpsがでないと効果なし)

グラボの消費電力は、MSI Afterbunerというツールを使って電力制限 (POWER LIMIT)を75%にしてみました。

MSI Afterbuner

対策して再ベンチマーク

な、な、な、な、なんと

結果は、サーマルスロットリングなしで完走しました。

スコアも平均を少し上回っています。CPUスコアが4151から6929に爆上げしました。

珍しく仮説が当たりすぎて怖いです。

IntelのCPUクーラーごめん。実はかなりCPUクーラーの性能を疑ってました。爆熱のグラボの上にあったら、エアフロー対策できていない限り冷やすのは難しいのかも。

消費電力は、75%制限で最大239.1Wでした。(MSI Afterbunerの監視ウィンドウ調べ)

電力制限しても平均値を上回ることができたので、性能的にも650W電源で常用しても問題ないのではないでしょうか。

グラボ廃熱対策した3DMark

G-SYNCとリフレッシュレートって?

あと、すぐにできそうなことは、リフレッシュレートを120Hzに下げてG-SYNC設定有効にしても効果あるかもしれません。G-SYNCはリフレッシュレート以上のfps出ないように制御してリフレッシュレートに合わせて描画してくれます。そのため画面のちらつきが少なくなり、消費電力も削減できて一石二鳥です。ただし、ゲームによっては残像が強くなり見づらくなることもあるらしいので、基本有効にして、やりにくいゲームがあれば無効に切り替えるのがよさそうです。

120Hzと240Hzの違いは、人それぞれで、全然違うという人や、違いが感じられないという人もいます。ただ、多くの人は、60Hzと120Hzの違いがわかります。そして、120Hz以上の世界を知ると、もう後戻りできません。そのため、動きのあるゲームをする場合は最低120Hz以上がおすすめです。e-Sportsの世界では144fps以上が標準のようなので、プロゲーマーにリスペクトして144Hzでもいいかも。

60Hz, 120Hz, 144Hz, 170Hz, 240Hz, 360Hzの違いが、どのくらいの割合の人に、どこまで判るのか?

大規模にブラインドテストしてほしいです。

※G-SYNCを有効にするには、NVIDIAのグラフィックボードと、G-SYNC対応のモニターが必要になります。

今後の課題

PCケースは閉じて運用したいので、追加でCPUクーラーを購入しようと思います。グラボ廃熱の影響を受けないように、簡易水冷のもので、フロント吸気でラジエーターを冷やすのが良さそうです。ただし、本当にエアフローだけの問題なのかは、やってみないとわかりません。PCケース開けっ放しの方が効果があるのかも・・・。

電源については、推奨は850W以上ですが、電力制限しても問題なく遊べそうで、変えるほどのメリットが今のところないので、ゲームプレー時のみMSI Afterbunerで電力制限しようと思います。それ以外の時も常時起動でよさそうです。

簡易水冷CPUクーラーで気になるのは、コスパ良さそうで、LGA1700対応しているこちらの製品です。

MSI MAG Core Liquid 360R V2

まだ、LGA1700のCPU、マザーボードは買ってないですが、将来必ず買うと思うので今後はLGA1700対応製品の方がいいですよね。

あ、でもZen4のAM5対応待ちたいけど、さすがにそれまでは待てないですね

簡易水冷でPCケース閉じても冷やせそうなら、また記事にしてみたいと思います。